はじめまして。奥本美香と申します

思えば、私とイタリアの関係は、普段読みもしない新聞を母が開いたときから始まりました。

大学卒業後、会計事務所に勤めていた私は、ひょんなことから仏画を習い始めました。

ある日、京都府庁が若手職人の中からイタリアで開かれる国際家具見本市への参加者を募っていました。

その日、その新聞に、その募集記事が!!

迷わず、大急ぎで連絡を取りました。

幸運にも見本市へ参加できることとなり、私は2003年、ミラノ郊外にあるモンツァ市に降り立ちました。

その後、見本市開催期間中に得た友人のはからいで仕事を得ることができ、ミラノと日本を往復するようになって、それからも、どんどんミラノへ。

バタバタと時間だけが過ぎ去っていくような毎日を送って、気がつけば、初めてイタリアへ渡った日から14年。

現在、私の横には計算高く、のんびりした性格を除けば日本人っぽいイタリア人の夫と、まったく勉強しない息子が2人います。

子供が生まれたときは、毎日の日々がかけがえなく、疲れ果てながらも楽しいものでした。

その一方で、自分が社会から取り残されているような気分も。

共働きが主流のミラノでは、家にいることが苦痛でした。

そして、子供は一生小さいままではないと思うと、もっと一緒にいたいと思ったり、すぐにでも働きにでかけたいと思ったり。

どうにかして、この想いを上手に解決できないかなと思い悩む日々でした。

この悩みを一気に解決してくれたのが、自宅で仕事ができる翻訳の仕事でした。

子供が幼稚園に行くまでの間、とにかく読書と勉強!そして、いよいよ待ちに待った息子の入園の日。

少しずつ、HPやメニュー、商品説明書、メールなどの翻訳の仕事を始めました。

仕事は定期的ではないけれど、この仕事の量とペースがぴったりでした。

ある日、トラムの停留所に置き忘れられていた本を夫が持ち帰ってきました。

私のほうがその本に夢中になり、翻訳に携わる者として、どうしても力を試してみたくなり、居ても立っても居られなくなりました。

原書はミラノに関するエッセイ風ガイドブックですが、ミラノに住む人が語る歴史や文化など多岐にわたる内容にすっかり翻弄されながら、1年の期間を費やして、2012年「人生で少なくとも一度はミラノでしておきたい101の事柄」の出版が実現しました。

そして、イタリアの地方料理に関する書籍刊行までが実現することとなり、2014「イタリアぐるっと全20州おいしい旅」が出ました。

日本よりほんの小さなイタリアは北から南まで、人の風貌や気質、文化、生活、習慣などまったく別の顔をもちますが、その小さな半島の中にはパスタやピザだけでない料理がぎっしり詰まっている。

北から南までいっきに駆け抜けて、私が出会ったイタリア人の人情とイタリアすべての州の地理や歴史にふれ、その土地その土地で違う顔を見せる料理のすべてをあますことなく書き記しました。

そして、そして。現在、イタリア世界遺産に関する書籍の刊行に向けて奮闘中です。なので、この先はお楽しみに!

それにしても、人生とは不思議なものです。会計事務所から仏画へ、そして物書きをしている理由と過程を、いつも興味を持って不思議に尋ねられることが多いのですが、まったく関連性のない一つ一つがどれも欠けては、今の自分に辿り着かないんですから。

イタリアにいなかったら、夫も子供たちもいないわけです。夫は熱狂的なACミランのファンです。うっとうしく感じる日のほうが多いですが、それもまたイタリア人らしさと思えば、なんとかガマンできそうです。

公園で遊びほうけている息子たちも、しっぽのない悪魔のように見えたり、訳の分からない宇宙人に見える日もありますが、それも含めて可愛くて仕方ありません。

こんな私ですが、これからよろしくお願いします!

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